堅気屋倶楽部
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ミツルの階級 [ りんくうすばる ] 07/01/13 23:50
テツとは幼馴染みであり、一時期は『ポスト・テツ』とさえ呼ばれるなど、テツに負けじとも劣らぬ悪童であったミツルですが、警察官としては、それなりの地位に就いています。

初登場の頃は、『ウダツの上がらぬ交番勤務のお巡りさん』という印象がありましたが、『大阪カブの会』の手入れ後、西萩交番の所長を拝命しています。

警察官の階級は、巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監まで、10階級が制定されてあり、警察官の大多数を占める、ノンキャリアの人物は巡査からスタートします。ミツルは言うまでもなく、ノンキャリアです。一般に、ノンキャリアの警察官は警部に昇進出来れば良しとされ、警視以上に昇進できる人物はごく稀と言われています。

ところで、交番や駐在所の責任者には、警部補、若しくは、巡査部長が充てられます。また、交番の中でも規模の大きな『警部交番』には、文字通り警部が充てられます。ミツルが任されている西萩交番は、ミツルを含めても3~4名程度が配置されている交番ですので、警部交番ではありませんし、巡査部長が責任者の場合には、『所長』ではなく『主任』と呼ばれますが、ミツルは正式に『所長』と呼ばれています。

これらのことから、ミツルの階級は警部補であることが推定出来ます。テツと同級生ということは、1941年生まれの当時39歳(早生まれであれば38歳)で、ノンキャリアの警官としては、出世も順調であると言えるでしょう。

この後、ミツルがどのような経歴を歩んだかは不明ですが、警部、若しくは、警視まで昇進する可能性は充分に考えられますし、更に上の警視正まで昇進した可能性も、完全に否定することは困難です。因みに、警部であれば本署の課長(大規模署の場合は副課長)、警視であれば署長(同じく副署長、若しくは、課長)、警視正であれば大規模署の署長や、下手すると府警本部の課長までが充てられる可能性もあります。

もっとも、じゃりン子チエの雰囲気とミツルのキャラクターであれば、警部まで昇進して、本署の課長を最後に定年、というところで落ち着きそうですがね。 

Re:ミツルの階級 [ 馬牛 ] 07/01/15 17:11
 りんくうすばるさん、こんにちは。警察の事情に詳しいようですので、いくつかお教え頂きたく、よろしくお願いします。

 知人に父上が元警官、弟が現職の警官という方がいらっしゃるのですが、その方の話によると、警部補から警部に進む際に大卒の学歴が要求されるためそれが障害になる場合が多い、警部への昇進を目指してはいるが学歴が要件に見合わない場合、夜学への通学などについて勤務上便宜が図られる場合もあるが、勤務と勉学を両立させるのは難しく、任官前の学歴が大卒以上でない者が警部に昇進する例はほとんどない、とのことでしたが、この話は正確でしょうか。

 もう一つ、作品中ミツルは中学卒業後進学せず、テツと一緒に西萩界隈を徘徊していたように描かれていると思うのですが、中卒でも警官として採用され得る、また採用され得た時期があったのでしょうか。

 「ミツルはある時期まで自分と一緒にフラフラしていたのが、突然猛烈に働き出して、気がついたら警官になっていた」とテツが言っていたくだりがあったように思います(確か第22部 カルメラ兄が中華料理店で修行を始めた話の中で)。「猛烈に働いていた」時期に定時制の高校に通っていたのだろうと考えていたのですが…

 よろしければお考えをお聞かせください。どうぞよろしくお願いします。

Re[2]:ミツルの階級 [ りんくうすばる ] 07/01/16 00:53
馬牛さん

警察官の昇任については、高卒か大卒により、資格を得られるまでの期間に差異はありますが、昇任そのものが困難という話は、聞いたことがありません。例えば、

巡査→(巡査長)→巡査部長という昇任の場合
巡査在任期間:大卒2年、高卒4年6ヶ月

というように定められています。巡査部長から警部補への昇任についても、大卒と高卒とでは、在任期間に差異があります。一方、警部以上の昇任には、その差異はありません。あくまで、在任期間を経過したあとでの選考となります。

警部補までの昇任に、大卒と高卒では、大幅に所要時間が異なるため、その後の昇任においても、大卒と高卒とでは、有利不利が生ずるは事実ですが、高卒の警察官に、昇任の道が全く閉ざされている、という訳でもありません。事実、僕の親戚に、現職の警視正が居ますが、その警視正の下に、高卒の警部が居るそうです。そして、警視正曰く、

『自分は大卒で警視正、警部は高卒だが、警察官としての
 在職年数そのものは警部の方が長く(警視正が30年、
 警部は39年)、また、現場での経験が段違いに多く、
 その警部のサポート無しでは、業務を回し切れない。』

とも話していました。ですので、各都道府県によって、差異はあり、また、数は少ないかも知れませんが、高卒の警部も全く居ないわけではありません。

あと、ミツル自身の最終学歴については、馬牛さんの仰るように、定時制高校卒業と考えるのが最も的確でしょう。中学卒業後、フラフラとしていた時期があったにせよ、18歳なり20歳なりになれば、殆どの人間は身の振り方を考えますから、仮に、18~20歳くらいまでフラフラしていたとしても、そこから定時制高校に進み、卒業すれば、22~24歳くらいにも警察官になれる訳ですし、テツがヨシ江と結婚した年(1966年頃)やチエの生まれた年(1968年頃)を基準に考えてみたとしても、ミツルは中学卒業後、暫く遊んでいた期間を経て、定時制高校を卒業。22~24歳(1963~65年)頃に警察官になり、長年の現場勤務を経て、40歳(1981年)を目前に、警部補に昇進した、という経歴が推測されますね。

Re[3]:ミツルの階級 [ 馬牛 ] 07/01/22 18:00
 りんくうすばるさん、丁寧な御回答をお寄せ頂き、誠にありがとうございます。誤った知識を正すことができ、嬉しく思います。
 件の知人には何かの折に再度尋ねてみたいと思います。酒宴の席で聞いた話ですので、私の誤解であると思われます。

 ミツルの派出所所長任命を、主人公一家はミツルの妻に告げられて知るわけですが、一家との会話の中でノブ子は夫の所長拝命について「単に(西萩)派出所勤務が長い、最古参だからではないか」と述べていたように思います。元婦警だった彼女は所長任命の前提として警部補への昇任が必要であることを知っていたでしょうから、上記の発言は夫について些か謙遜して言ったことになるように考えられます。

 りんくうすばるさんの今回の御発言は、部外者が注意しないちょっとした役職名の違いが、登場人物の状況について重要な情報をもたらす、という意味で大変興味深いものでした。りんくうすばるさんが司法行政に関する知識を基に、更にそれ以外の方面でも、「じゃりン子チエ」を考える上で貴重な御発言を今後ともなされることを期待しております。


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