私が以下で「じゃりン子チエ」登場人物の年齢を考えるに際し、作品が初めて雑誌に掲載された1978年(4月)~79年3月の時点について考えている、登場人物の年齢等を考えるため過去に遡る場合この期間を起点にしていることを、あらかじめお断りしておきます。 テツの年齢を考える上での最大の手がかりは、主人公の担任教師が家庭訪問をする際に携えていた「昭和二十九年」と記された卒業アルバムですが、二通りの解釈ができると考えます。
(1)主人公の父親は「昭和二十九年度」に小学校六年生だ った。つまり西萩小学校を卒業したのは、昭和30年
(1955年)3月であり、この場合彼は昭和17年(1942年)
4月から18年3月までの間に生まれ、1979年3月末の時点
で36歳ということになります。
(2)主人公の父親が小学校を卒業したのは「昭和二十九 年」3月である。テツは昭和16年(1941年)4月から昭和 17年3月までの間に生まれ、1979年3月末に37歳です。
花井渉の言う「今から二十五年前」は、(2)の場合ほぼ字義通りですが、(1)の場合概数(一年程度足りない)ということになります。
私自身の場合について申しますと、小・中学校の卒業アルバム共に(2)に該当します。
なお、「じゃりン子チエの秘密」中主要登場人物の年齢を推定した部分(「テツとヨシ江さんのラブロマンス」でしたか)で、花井拳骨夫人が亡くなった時期について
「翌年の命日が十三回忌なので、作品に描かれている時期より12年前に亡くなった」
とあったように思います。関西ではそういう習慣なのかと思っていましたが、最近のニュース等で「今年で阪神淡路大震災から12年経過、仏教の十三回忌」と言っておりますので、失礼ながら誤記ではないかと思います。
第14部「胸さわぎの命日」で花井夫人の命日は梅雨入りの直前として描かれていたと思いますので、夫人は昭和42年(1967年)5月下旬から6月上旬頃亡くなったものと考えられます(気象庁のホームページによると、1978年、79年、そして第14部が掲載された82年の近畿地方の梅雨入りはそれぞれ、およそ6/11、6/7、6/13頃とのことです)。