堅気屋倶楽部
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おかわりは自分でよそいます [ 馬牛 ] 07/04/09 14:44
 「じゃりン子チエ」の他の登場人物達や、おそらくはほとんどの読者から軽んじられているであろう、主人公の父方の祖父の冷静且つ賢明な一面について述べます。

 第12部、大阪市議会議員選挙に立候補したレイモンド飛田の、選挙演説に於ける息子への個人攻撃に辟易した竹本老夫妻は、一時白浜に引き籠るわけですが、飛田候補の当選を阻止すべく投票当日の朝帰阪します。投票所である西萩小学校のポスター掲示板の前で、飛田候補の落選は決定的、飛田候補以外の立候補者ならば誰でもよいから投票する、といきりたつ菊を夫は以下のように制します。

 (1)レイモンド飛田が単なる泡沫候補に過ぎないというのであれば、わざわざ帰阪するまでもない。

 (2)また落選が確実視される他候補に投ずるのは意味がない(ほぼ確実に当選するであろう候補についても同様)。

 (3)レイモンド飛田の当選を阻む目的について最も有効なのは、彼と当落を争っている候補に投票することである(おそらく老夫妻は白浜で、飛田候補が当落線上にあるという情勢を聞きつけて投票に駆けつけた)。

 具体的に誰に投票するべきなのかは、再び竹本菊の勘が頼りになってしまう(作品中では、レイモンド飛田は2票差で落選したとあるだけで、菊の勘が的中したかどうかは明示されていない)のですが、おじいさんが冷静かつ論理的にその妻を説得する、作品中でも稀有の場面ではないかと考えます。老夫婦で主導権を握っているのは菊ですが、妻の活力が勇み足を招きそうなとき、夫の冷静で客観的な説得によって適切な方向に誘導されることで、この二人は何十年も夫婦として世間を渡ってきたのだ、と思うのでした。
 心臓に悪いから、煙草は止めたほうがよいと思うのですが…。

 もっとも2票差という僅差で当落が分かれた以上、落選した陣営は票の数え直しを請求するなど、簡単には決着がつかないのが現実的と思いますが、候補者本人と後援会関係者との「利害の対立」、後援会関係者による露骨な公職選挙法違反でそれどころではなかったようです。
 またカルメラ兄弟が「区役所になど行ったことがない」ため選挙権がなかったという描写から、彼ら二人はこの時点では大阪市頓馬区に住民登録していないものと思われます。

 ところで大阪市議会議員は大阪市の各区毎の選出なのでしょうか。老夫婦が小学校の前で見ていた掲示板には、8人の候補者のポスターが貼ってあるようですが、大阪市議会の定員が8人未満ということはないでしょう。各区毎の選出であるとすると、No,3017でとりちゃんさんに大阪市北区、福島区に所在するのではないかと推定頂いたヨシ江さんの勤務先の近所でレイモンド飛田が演説していたのはなぜか、という疑問が出てきます。ヨシ江さんについては逆効果でしたが、ヒラメちゃんのお父さんは会社の近所で飛田候補の演説を聞き、彼に興味を持ったわけですから、全く無意味というわけでもないのかも知れません(だからといって、例えば梅田で神戸市長選挙の運動をしてもよいのかはわかりませんが)。


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