じゃりン子チエで何度も登場し、幾度となく展開の鍵を握っているのに未だだるま屋はおろか堅気屋でも話題に上っていない焼餃子。よく考えたら、カルメラ兄弟がカルメラを生業にしてるのは21巻前後までで、25巻以降は餃子ラーメンで食っていってる(餃子ラーメンの方がカルメラより倍長いのだ!)ことを考えれば、カルメラ以上に厚遇されてもいいような気もする。本場中国では餃子といったら水餃子、せいぜい含めて蒸餃子であるのは知ってる方も多いと思う。因みに、焼餃子は“鍋貼”(グオティエ)という。
私自身の餃子との関わりは、去年から始まったと言っても良い。別にそれまで餃子を食べたことが無かった訳ではないが、別に好きでも何でもなく、出されたから食べる程度だった。ところが最近の料理番組ブームで料理人が調理する光景を何度も目にするようになった。餃子も例外でなく、餃子の美味しい店、餃子の美味しい作り方、芸能人餃子作りに挑戦、といった番組を目にするようになったが、その影響で餃子を作ってみたいと思うようになった。
昔から家庭科特に調理は好きで(中山千夏さんは泣いて喜びそうだ)その血が騒いだのだろう。それと同時に、大学に入って昼は外食するようになったのも手伝い、翌日の昼食に食べる物が影響されるようになった、じゃりン子チエを読んでからは天丼とうどんの頻度が増えたように!結果、しばしば餃子を食べたいと思い、食べに行くことが多くなった。しかも丁度大学の近くに美味しい餃子を食べさせてくれるラーメン屋があったから!
私が現在口にする餃子は3種類。市販のパック入り非冷蔵餃子、自家製餃子、そして行きつけのラーメン屋の餃子。市販の餃子は、地元ではフタワという会社が数を占めているが、会社が違っても味はどこのでも大して変わらないと思う。両親の仕事の関係で祖母が料理を担当するようになってから食べるようになった、祖母は餃子は作らないようだ。
それまではそういう餃子は不味いということで母は買おうとしなかったようだが、意外に美味しいと見直した記憶がある。自家製餃子は、市販餃子の両端、幼い頃と大学以降に食べた。味自体は美味しいと思うが、あれを餃子という自信はない(笑)、というのも母が豚肉が嫌いなため、肉は牛の挽肉、それとニラのみじん切りを醤油主体で煮付け、それをかなり分厚い皮で包んで焼くという物。見た目は発酵してない焦げた中華饅頭。食べてて餡がボロボロこぼれる。美味しいが、餃子とは言いづらい。最後のラーメン屋の餃子は、チェーン店ではあるが、味では評判が高い。
ただ、私が惚れ込んだのは餃子の方である。私は味噌ラーメンが好きなのだが、ここは野菜ラーメンしか味噌味がなく、しかも具の野菜のために途中で満腹になって最後の方は美味しく食べられないのである。
一方餃子ライスだと腹九分ぐらいで丁度いい。ここの餃子は、大きさが市販の5倍ぐらいあり、6個一皿390円。焼跡を上に盛られる姿から食欲をそそるし、焼きたてを割ってみると中から美味しい肉のスープがこぼれる。大きさがあるためボリュームもあるし、そこの餃子のタレも美味しい。ここの餃子を食べてからは、市販の餃子は食べた気がしなくなったぐらいである(特に別のラーメン屋で餃子を頼んで市販ライクの餃子が出てきたときはむかついた)。
ただ、ここのラーメンはグルタミン酸ナトリウムを小さじ山盛り丼に入れてスープの味を調えており、餃子の味もグルタミン酸ナトリウム頼りでないかと心配している。
大学に入ってから、土日に余裕が出来、朝や昼は自分で作っている。昔から中華料理が好きで、炒飯はよく作る。炒飯の方は美味しい作り方を自分なりに会得出来たのでいいが、餃子は過去4回ぐらい挑戦し、全て大失敗とは言わないがかなり物足りない結果に終わっている。料理の本を買ってその通りにやってみたがどうもうまく行かない。
また、餃子の皮を作って包むのはかなり重労働であるし、しかも店のようにうまく元宝銀のようにならない。餡はそこそこだが、店で食べるような皮のぱりっとした触感が出ない、やけに皮が膨れる、と問題は多い。
餃子が美味しく作れるようになれば、週末自炊のレパートリーが増えるのだが。仮に重労働でも見返りが大きければ苦にもならないし。…また餃子を作ってみようか。