奮戦記第1話で、おバァはんの店のホルモンの値段の表示が120円でありました。これは、明らかに原作を無視していると考えられますが、これが1990年(消費者物価指数92.1)の世間一般の相場だと考えてみます。13巻の内容が書かれたと思われる昭和57年(消費者物価指数81.1)の世間一般の相場を計算してみると、120÷92.1×81.1=105.7円となります。世間一般も値上げ前と考えると、100円と考えると妥当だろうか。ここから、20円を引くと80円になります。すると、チエちゃんの店は80円から90円に値上げした計算になります。55巻では、90÷81.1×98.0=108.75円となるので、100円に値上げしていてもおかしくない計算になります。仮に、13巻での値上げが70円から80円にしたと考えてみると、80÷81.1×98.0=96.67円となり、100円に値上げしている可能性はやや薄いと考えられます。
では、50円はいつ頃の相場になるのだろうか。55巻を100円と考えた場合、50円の頃の予想消費者物価指数は、50÷(100÷98.0)=49.0となる。これは、昭和49年後半頃だと考えられます。普通値上げは春に行うと思われるので、昭和50年春に50円に値上げしたと考えることができます。そう考えると、連載の始まった昭和53年の秋に価格が50円であったという可能性も出てきます。そして、昭和54年(消費者物価指数69.8)の春には100÷98.0×69.8=71.22円となり、連載後まもなく70円に値上げした可能性は高いと考えられます。昭和56年(消費者物価指数78.8)には100÷98.0×78.8=80.4円となり、80円に値上げしていると思われます。そして、翌年の昭和57年にも10円値上げしたとなると、2年連続値上げをした予想になります。これだと、チエちゃんが「体裁悪い」というのも分かる気がします。