> 「SPA!」2/25号に「帰ってきたどらン猫」の書評がもう売ってないだろうから内容紹介しちゃうけど、“いわゆる「猫マンガ」とは一線を画し死と暴力の世界で、命と愛を描く”というタイトルの気合いの入った書評です。
書き出しから
「擬人化された猫の物語だからといって油断するな、と先に言いたい。」で始まって、「知らない人は猫が主人公のほのぼのしたマンガかと思うかもしれない。だが実際は全く違う。」という調子で作品内容の説明に入り、
続けて
「はるき悦巳という作家を単なる下町人情マンガを描く人だと思っている人は意外に多いが、それは大きな誤解であるし、また、そういう見解は人生を損しているとしか言いようがない。」とまで言い切ってその作家性を賞賛して、それから(多少過激に)「帰って来たどらン猫」の作品性を解説し「死と暴力の世界で、命と愛を描く。」と・・・。
そして、あとがきにも触れつつ最後は
「名作です。」
と結んでいます。
読んでてシビレました(笑)。
はるき悦巳の最近のほうの、特にこの作品に関する良くない評価ばかり目に入ってきてたので、(あとWEB上公開ということにも)不満や寂しさが溜まっていて(それで以前、罪もない灰江奈さんにその不満をぶつけてしまったこともありました。その節は大変申し訳ないです)、いざ読んだら「はるき悦巳健在!」を確認出来るものだったのでそれで充分満足出来たのですが、この書評で完全に不満も吹き飛びました。
評者は鶴岡法斎。「マンガロン」はまだ読んでないのだけど、これはいよいよ読まねばという気になりました(大友作品評も入ってるから手に入れるつもりではいたんだけど)。