堅気屋倶楽部
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花井朝子の出身地 [ 馬牛 ] 06/12/24 20:38
 関じゃり研を知るまで「花井(旧姓向井)朝子は、大阪の出身である」と思っておりました。「標準語を話しているではないか」との反論が当然予想されますが、花井渉についてはどうでしょう。彼を「東京の人」とする読者は、多分いないでしょう。
 花井渉は相当長期間東京で暮らしていた(理由について、「学校の関係」と本人は述べている。母親が病弱だったことも関係があるか)ため、東京の人間のような話し方になった、とされています。同様のことが向井朝子にも起こった、即ち向井朝子は大阪で生まれ育ったが、おそらくは東京の大学に進学するために上京、言葉にも変化が生じたのだと考えておりました。
 このこと自体、つまり二十歳前後まで関西で暮らし続けた人間がその後他所で暮らすようになった場合、彼または彼女の話し言葉に相当の変化、彼または彼女の同郷人が当人の話し言葉を聞いただけで他の土地で暮らしていた経験の有無を判断できるほどの変化が生じるかどうか、また関西から他所に転出された経験のある方が自身の言葉の変化を自覚することがあるかどうかについて、大阪を含む関西在住、あるいは関西出身で現在他所に暮らしている、また暮らしていた経験のある方にお聞きしてみたかったのです。「関西人は関東に(あるいは他の土地に)移り住んでも、関西弁で話す。言葉が変わることはない」という通念があると思うのですが、関西出身の方はどのように考えていらっしゃるのでしょう。
 私が花井朝子東京出身(ここで東京と申し上げる場合、必ずしも行政区画としての東京都ではなく、おおよそ首都圏旧国電区間内ぐらいを意味します。従って川崎・横浜なども「東京」出身ということになります。御了解頂いているとは存じますが、予めお断りしておきます)説に疑問を抱く最大の理由は、第十五部で渉との新婚旅行から帰ってきた朝子の以下のような発言にあります。
 「私も東京は長かったから…」
 東京で生まれ育った人間がこういう言い方をするだろうか、「東京には相当長期間暮らしていたが、以前別の土地に住んでいたことがあり、また在京当時からいずれ他所に転出するであろうことは予想されていた」という意味合いが上記発言から読み取れると思うのですが、いかがでしょうか。また第十一部で、朝子は自らを「家事手伝い」と称しております。「じゃりン子チエの小秘密」でQ3に答えるかたちで、朝子は渉との交際を続ける目的で大阪に引っ越してきたとの説が述べられていますが、単身大阪で暮らして「家事手伝い」というのも変ですし(異性を追って引っ越した先で無職無収入というのでは、「ドラマチック」を通り越して「ストーカー」と言うほうが適当なような…。掲載当時はこんな言葉はなかったでしょうが。テツについて「私と同じ家事手伝い」と言う以上、ラグビーのコーチから得られる収入はたとえあったにしても生計を維持するのに十分とはいえない、せいぜい「薄謝」にとどまるのでは)、男性と交際する目的で家族を引き連れて引っ越したとは更に考えにくく、以上から彼女は結婚前、大阪もしくはその近傍で家族と暮らしていた、また向井一家の関西在住の理由は娘の縁談とは無関係である、と考えるのが適当と思われます。
 以下は、朝子の関西人らしからぬ口吻と東京出身説に関する私の疑念とを両立させるための私の臆測になります。彼女は東京でも家族と同居していた、との仮定を導入します。上述の考察からこの仮定下では、向井家は頻繁に転居を繰り返す、転居の理由は時々の偶然の事情によるものではなく、朝子の両親の職業上の理由等恒常的なものであり、家族は近い将来再び他所へ引っ越すことになるであろうことを予想している、と察せられます。このように考えれば、標準語を話すが結婚の時点では家族とともに関西在住、嘗て東京で生活していたが本人は在京を一過的だったと考えている、の両者を矛盾なく説明できるように思います。渉との交際も、在京時に知り合い、以降途絶えることなく続いていた、両者在京の折に交際があったが渉の帰郷等で一時行き来がなくなり、向井家関西転居後再会、再び交際するようになった、東京在住時には特に交際はなく、二人が共に関西で暮らすようになってからの仲であるなど各種の可能性があるように思われます。
 向井家の頻繁な転居が朝子の両親(とりあえず父親)の職業上の理由によるとすると、具体的には全国に支店を有する銀行、商社等の従業員、公務員の場合、数年おきに任地を変わると言われる検事、判事などが思い浮かびます。特に検事官は「府警のお偉いさん」との接点を説明する上で魅力的ではありますが、年齢的にかなりの立場にあるであろう人物が、娘の結婚式を内輪だけで済ませることに同意するか、という難もあるように思います。渉との結婚について「パーになった」などと、娘の些か度の過ぎた冗談に目を白黒させる謹直な検事官を想像して、悦に入っているのではありますが。

 こうしてみると私は、花井家に「特別の関心」を寄せている、と思います
 またひどく長くなってしまいました。御意見をお待ちしております。


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